コンテック(建設テック)

コンテックとは?

コンテック(Con-Tech)は、建設(Construction)とテクノロジー(Technology)の複合語です。

単品受注生産という業態と労働集約型の産業構造から、建設業はデジタル化やIoTによる省人化について他産業に比して進みにくい土壌がありました。ただ、近年の人手不足を受けて、ICT活用による省人・省力化への動きが活発化しています。

そうした革新的な取組み全般はコンテック(Con-Tech)、あるいは建設テックと呼ばれています。2015年頃以降、様々な産業で進むリアルとデジタルの融合への動きを指して「X-Tech」(クロステック)と総称しますが、コンテックもそのひとつです。

【例】食品業…フードテック、小売業…リテールテック、金融業…フィンテック、広告業…アドテックなど

コンテックの例

建設業の業務のさまざまな工程にコンテックを採り入れることで、従来は人力に依存していた作業を大幅に効率化することが可能になります。以下はコンテックの代表例です。

ドローン

従来、橋梁などの定期点検には専用の点検車両や通行規制が必要でした。現在、空中撮影を手軽に行なえるドローンの登場によって、それらにかかるコストを大幅に削減できるようになっています。被災地の状況把握や3次元測量への活用、AIの搭載も進むなど、汎用性の高い技術です。

フォトグラメトリ(写真測量法)

複数枚の写真をもとに3Dモデルを生成する技術です。19世紀からある技術ですが、近年、PCのスペックが劇的に向上したことで地形調査・測量・史跡保護などの分野で広く使われています。社内外での情報共有がスムーズになるなど、メリットの多い技術です。

BIM/CIM(Building/ Construction Information Modeling, Management)

コンピューター上で作成した3次元モデルと部材等の名称・形状・寸法・強度・数量などの属性情報を組み合わせた技術です。将来的には積算や契約業務もBIM/CIMの活用が前提になるとされています。(参考記事:公共事業でBIM/CIM原則適用! バックオフィスへの影響は?

遠隔臨場

動画撮影用のカメラ(ウェアラブルカメラなど)によって、遠隔地から「段階確認」、「材料確認」と「立会」などを効率的に行なえます。昨今の技術者不足解消の切り札と目される技術です。2024年の建設業法改正で監理技術者・主任技術者の専任が緩和されたことを受け、今後さらに普及が進むと考えられています。

クラウド

最も身近なコンテックの例として、クラウドシステムが挙げられます。図面や帳票類をデータ化してクラウドサーバーに移すことで、社内外での情報共有をリアルタイムで行なえる仕組みです。オフィスと現場の連携が重要となる建設業では、非常に有用な技術といえます。

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