PROCES.Sで手書き伝票から解放! 属人化の解消で、会計業務の解像度アップ

  • 花本建設株式会社
土木工事業

花本建設株式会社

事業内容
建設業(土木/とび・土工/鋼構造物/舗装/水道施設)
設立
1959年
資本金
4,500万円
社員数
95名
所在地
北海道旭川市7条通15丁目右6号
Webサイト
https://hanamoto.co.jp
導入システム
建設業ERPシステムPROCES.S

花本建設株式会社は1950年に創業し、1959年に法人化。企業理念として「信頼」「創造」「挑戦」「感謝」「奉仕」を掲げ、「快適な市民生活を支える」という信念のもと、土木や舗装などの公共工事、外構やエクステリアを含む住宅工事を主軸に実績を重ねてきた。

また、創業者の「農業に精通する会社であるべき」との思いを受け継ぎ、農業土木を得意とする。1996年、資源リサイクル部を立ち上げ、産業廃棄物中間処理事業を開始。廃材を利用して有機肥料「ミミズッチ」を開発。商品の実証試験として無農薬野菜の栽培を続ける。2014年にはISO14001を取得し、環境負荷の軽減やごみの減量化に取り組んでいる。それが評価され、2015年には「循環型社会形成推進功労者環境大臣表彰」を受賞した。

有機肥料ミミズッチ
△ 有機肥料ミミズッチ

花本建設株式会社は、10年ほど前までオフコンの会計システムを使用していました。課題は、法改正ごとにかかる改修費用。また、仕訳伝票を手書きで起票してから会計システムに打ち込むという方法をとっていたため、業務の効率化とミスの防止も懸案事項でした。こうした課題の解決のために、同社は内田洋行ITソリューションズ(以下、ITS)の建設業ERPシステム「PROCES.S」を導入。日々の仕訳の省力化と属人化解消に成功し、総務部全員が会計に強くなり、有給休暇を取得しやすくなるといった副次効果も現れました。2024年には「UC+(ユクタス)ケイヤク」を連携させ、今後は「UC+キンタイ」も導入し、全社のデジタル化、DX化を推進していく予定です。


△ 左:一般国道12号 旭川市 春志内トンネル舗装修繕工事、真ん中:一般国道39号 旭川市 大雪通6丁目交差点改良工事、右:岩沼地区農地災害復旧及び区画整理工事

△ 愛別地区 中愛別41農区外区画整理工事

システム導入の課題と効果

導入前の課題

  • オフコンを使用していたが、法改正のたびにシステム改修の費用がかかる
  • 手書き伝票から会計システムに入力するため、作業時間がかかり、ミスも多い
  • さまざま基幹業務ソフトを併用していたため、会計の全体像が把握しづらい

導入後の効果

  • 法改正に対応しているから改修費用がかからない
  • 業務の効率化が図れ、ミスも減った
  • 会計処理の一元化により、属人性が解消されて会計全体の解像度が上がった

導入の背景

法改正ごとに会計システムの改修費用がかさんでいた

「PROCES.S」を導入しようと思った背景を教えてください。

PROCES.Sを導入したのは今から10年ほど前の2014年です。それ以前は、当社用に開発されたオフコンの会計システムを使用していました。

手書きで仕訳伝票を起票してから入力するという手順を踏んでいたため、作業時間がかかるうえにミスが出てしまいます。また、会計年度をまたぐデータは見られないという不便さがありました。そして何より、法改正のたびに会計システムを更新しなければならず、改修費用がかさんでいました。

2008年ごろからITSの営業担当者が当社に顔を出してくれるようになり、私の前任者がいろいろと話を聞くうちにPROCES.Sに興味を持ったようです。デモンストレーションを交えながら詳しく説明していただき、導入を決めました。

導入のポイント

ITSのこまやかな対応とカスタマイズの柔軟さが導入の決め手に

PROCES.Sを選んだ決め手は何でしたか。

決め手の一つは、ITS営業担当者への信頼感だったと思います。初めての来訪から5年くらい、年に数回は立ち寄ってくれて、当社の会計処理の困りごとに耳を傾け、改善策を提案してくれました。そのやりとりを重ねるなかで、PROCES.Sなら業務の効率化がはかれると判断したのです。

もう一つの決め手は、PROCES.Sのカスタマイズ性です。従来の会計システムにはあって、PROCES.Sには標準搭載されていない項目がありました。それが、工事原価明細表の費目。「労務費」「外注費」「材料費」「その他」に分類できるのですが、当社では「通信費」「事務用品費」など20費目ほどに分類していました。これらを「その他」としてまとめてしまうと不便なので、カスタマイズしていただきました。

そして、オリジナルの発注者別一覧表も作ってもらいました。当社は公共工事が多く、発注者は官公庁になります。その発注者ごとに工事一つひとつの入金状況が一覧できるようにしたかったのです。

こうした帳票類をカスタマイズするだけで、当社の記帳ルールを変更する必要がなかったので、PROCES.S導入による混乱はありませんでした。

花本建設株式会社オフィスでのご様子
△ 花本建設株式会社オフィスのご様子

導入の効果と今後の展開

PROCES.SにUC+を連携させ、全社でデジタル化が加速

実際にPROCES.Sの運用を始められて感じたことや、得られた成果について教えてください。

運用開始後のトラブルはありませんでした。手書きの仕訳伝票を使用していた当社にとって、PROCES.Sはあまりに画期的で、会計処理がスムーズになったという記憶しかないですね。

強いて挙げるなら、会計年度末の配賦処理にはちょっと苦戦しました。もっともPROCES.Sに問題があったわけではなく、私が操作に不慣れだったからです。不安になってITSのSEにアドバイスしてもらいながら配賦処理を進めた記憶があります。その前年度までは、何百枚という配賦処理伝票を手書きしていたので、それがシステム上でできるようになり、本当にありがたかったです。手一杯だった決算期が穏やかになりました。

最大の成果は、総務部の全員が仕訳をはじめ会計に強くなったこと。PROCES.S導入前は、例えば、労賃の担当者は労賃管理システムだけ、原価管理の担当者は原価管理システムだけを扱っていました。そのため、自分の業務以外はあまりよくわからなかったのです。いまは、労賃や原価管理など全ての基幹業務をPROCES.Sに一本化し、データを共有できたので、会計の全体像が見えてきて、それぞれの仕事の精度が上がったと感じます。しかも、業務の属人化が解消され、有給休暇も取りやすくなりました。

ITSの担当者には、どのような印象をお持ちですか?

PROCES.S導入以来、営業担当者にはいろいろとサポートしていただいています。困りごとの相談に乗ってもらえるだけではなく、便利な機能を教えてくれることも。よく使用する仕訳を登録しておくと、毎月入力する手間を省ける「お気に入り登録」は、総務部一同に好評です。

PROCES.Sを操作していてわからないことがあると、担当のSEに助けを求めるのですが、すぐに対処してくださり、ありがたいです。不在のときにも、当社をよく知る別の担当者が的確な指示やアドバイスをくださるので助かっています。

今後、PROCES.Sをどのように活用していきたいですか?

去年、PROCES.Sに「UC+(ユクタス)ケイヤク」を連携させ、ほとんどの取引を電子契約に切り替えました。おかげで印紙税のコスト削減になっています。今後、「UC+キンタイ」を導入して、勤怠管理もクラウド化する予定です。

ITSのおかげで総務部のデジタル化がかなり進んできたので、いよいよ土木部のデジタル化にも着手しようと考えています。

成功へと導いた導入ツール

建設ITNAVI 内田洋行ITソリューションズ
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