現場社員もシンプルに操作できるPROCES.S導入で、経理の業務負荷を分散

  • フジタ道路株式会社
土木工事業

フジタ道路株式会社

事業内容
舗装工事、一般土木工事、外構・景観工事、解体工事ほか
創立
1962年10月
資本金
1億円
社員数
218名
本社所在地
東京都中央区晴海1-8-10 晴海アイランド トリトンスクエア オフィスタワーX 3階
Webサイト
https://www.fujitaroad.co.jp/
導入システム
建設業ERPシステムPROCES.S

フジタ道路株式会社は、1962年に設立。高速道路や主要幹線道路などをはじめ、生活や経済活動に欠かせないインフラである道路建設のエキスパートとして60年以上歩んできた。道路舗装はもちろんのこと、一般土木工事から解体工事まで幅広い実績を持ち、環境配慮型舗装の推進などSDGsを意識した取り組みも積極的に行っている。

強みは、新技術や独自工法を活用したものづくり。破砕した竹を添加することで保水・温度低減効果を高めた「香竹保水舗装」など、高品質な施工が高い評価を受けている。近年も、NEXCO中日本の中央自動車道リニューアル工事に伴う舗装工事など大規模プロジェクトのほか、岩手県の国道45号のトンネル舗装など復興支援事業にも携わっている。

足柄サービスエリア駐車場 静岡県御殿場市△ 足柄サービスエリア駐車場 静岡県御殿場市

渋谷区鳩森神社ヒートスルーサンド 東京都渋谷区千駄ヶ谷△ 渋谷区鳩森神社ヒートスルーサンド 東京都渋谷区千駄ヶ谷
中央自動車道 岐阜県多治見市、愛知県小牧市△ 中央自動車道 岐阜県多治見市、愛知県小牧市

フジタ道路株式会社は、旧親会社フジタグループの中でオフコン環境を使用していましたが、ブラウザ上で操作できないことや、手入力による経理業務への負荷が高いことに課題を感じていました。これらを解決するために新しいシステムの導入を検討。最終的に、建設業の実務を考えて開発された内田洋行ITソリューションズ(以下、ITS)の建設・工事業ERPシステム「PROCES.S」を選びました。導入後は現場社員にもスムーズに浸透し、経理担当者に偏っていた入力業務の負荷が分散。データがすぐに社内共有できるようになったことで、管理部門と現場との連携強化にも役立っています。

システム導入の課題と効果

導入前の課題

  • 旧親会社フジタグループと共通のオフコンを継続運用しており、セキュリティ面に課題を感じていた
  • ブラウザ上で動作させることができず、今後の運用に不安があった
  • 請求書・領収書を経理担当者が手入力するなど、業務への負荷が高かった

導入後の効果

  • 導入後も改善を進め、現場社員がシンプルな操作で入力できるようになった
  • 経理担当者の負荷が大幅に減り、以前より2名少ない体制での対応が可能に
  • データを即時的に社内共有できるようになり、現場との連携が容易に

導入の背景

紙ベースの業務が多く、
入力作業の負荷の高さが課題になっていた

PROCES.Sを導入しようと思った背景を教えてください。

当社は以前、フジタグループに属していたため、親会社フジタグループで採用していたオフコンを利用していました。2011年にグループから独立した後も数年は同じシステムを使っていましたが「セキュリティ面も考慮するとやはり自前のシステムが必要」ということになったんです。

また、当時のオフコンは導入からかなり時間が経っていましたし、インターネットを前提としたシステムではなかったため、ブラウザ上で動作させる機能はありませんでした。実業務においても紙に頼る部分が多く、各現場から届く請求書や領収書を経理担当者が時間をかけて入力。業務負担が大きく、「ブラウザに特化した仕組みを導入しないと、先はない」という危機感もあり、ERPシステムへの移行を検討しはじめました。

フジタ道路様△左から、管理本部 経理部主任 大野 長流様、管理本部 経理部長 早川 達也様

導入のポイント

専門資格を持つITS担当者に安心感
建設業に特化したPROCES.S導入を決定

導入にあたり、複数のシステムを検討されたかと思いますが、特にどのような点を重視されましたか?

重視したのは、現場を含め、社員の負荷を最小限に抑えられるよう、社内にスムーズに浸透しそうなシステムであること。支払・調達業務の書式なども、従来のシステムの仕組みを継承できるものを探しました。また、当社の事業所はもちろん、全国各地にある現場でも利用できる仕組みかどうかも条件とし、3~4社に絞ったうえで検討を進めていきました。

「PROCES.S」を選んだ決め手は何でしたか?

デモをしてもらったり、営業担当者の方の話を聴き、当社業務との親和性が高いと判断し、PROCES.S導入を決定しました。

PROCES.Sは建設業にターゲットを絞って開発されたシステムで、私たちの業務の実態に合っていました。他社さんのシステムとも比較しましたが、「PROCES.Sはやはり、建設業のことをわかっている人たちが開発したシステムだな」と感じました。

それにITSの担当者は、開発の方も含めて建設業経理士の資格を有していました。建設業の経理は特殊な部分もありますし、専門的な知識を持つ方々に親身に相談に乗っていただける安心感も導入の決め手になりました。

PROCES.Sの導入を決めてから運用を開始するまでの流れと、ITSに相談して実現したことを教えてください。

2015年に導入が決まり、開発がスタート。それまでのデータをPROCES.Sに取り込んだり、各現場で入力ができる仕組みも整えていき、およそ1年半が経った2017年4月から運用を開始しました。

とくに経費精算についてはカスタマイズする部分が多く、時間をかけて開発してもらいました。当時は消費増税を目前に控えており、軽減税率の適用など複雑な処理が必要になることを懸念していました。現場の社員に入力してもらうことを考えると、課税・非課税の別や、国税・地方税の区分などを誤りなく打ち込めるフォームにすることは必須。ITSに相談し、各項目にプルダウンを設けるなど可能な限りシンプルに操作できる形にしていきました。運用開始後もITSのSEの方々にお願いして、順次改善を進めてもらいました。

細かなところですが、協力会社さまに送る「支払通知書」を、PROCES.Sを通してFAXで流す機能も用意してもらいました。協力会社さまは中小企業が多く、デジタル化への移行が進んでいないケースも少なくありません。そうした事情に合わせてカスタマイズしてもらえたのは助かりました。

導入の効果と今後の展開

経理担当者の業務負荷が大きく減少
データを即時に全社で共有できるように

実際にPROCES.Sの運用を始められて感じたことや、得られた成果について教えてください。

導入直後は社員も不慣れですから、管理部門への問い合わせも多かったですね。そのたびに、ITSからアドバイスをもらいながら説明。PROCES.Sのマニュアルも活用して徐々に慣れてもらい、数か月後には入力も適切に行われるようになりました。また、しばらくはITSと毎月の定例会を開催。そこで要望を上げて協議し、フィードバックをもらうことを繰り返して、良い形で改善を進められたと思います。

大きな効果を感じているのは、やはり経理担当者の入力の手間が大きく減ったことです。例えば、協力会社さまへの支払い。当社は「毎月15日〆、翌月15日払い」を原則としているため、以前は現場から経理に届いた数百件分の請求書を、月初にかけて急いで入力し、振込データを作成する必要がありました。今では社員に入力してもらったデータが月末には揃うので、それらをチェックして、ボタンひとつで振込処理を実行。6人がかりだった業務が、4人で十分回せるようになりました。

PROCES.Sを導入したことで、データを即時的に全社で共有できるようになったのも、大きなポイントです。例えば現場での原価入力の際、科目を間違えてしまった場合でも、連絡を受けた経理担当者がすぐに修正して共有できます。管理部門と現場は物理的に距離が離れていますが、PROCES.Sのようなデータの総合性と即時性が高いシステムによって、より密に連携が取れるようになったと思っています。

ITSの担当者には、どのような印象をお持ちですか?

先ほども触れたとおり、建設業に特化した資格を持つ方々が対応してくれているので、「話が通じる」「取り組みを進めやすい」と感じています。

また当社では先日、プリンターを入れ替えたんですが、PROCES.Sでの出力のために改めてドライバ設定が必要に。思いのほか手間を取られてしまい、ITS担当者に相談したところ、事務所まで駆けつけて設定してくれました。ITSには、ユーザーの立場になって親身に対応してくれるという印象を強く持っています。

今後、PROCES.Sをどのように活用していきたいですか?

来年、PROCES.Sのバージョンアップを予定しています。インボイス制度や電子帳簿保存法など、大きな税制改正が控えているため、それらに対応できるように準備していきたいですね。

また今回のバージョンアップでは、原価管理のモジュールなどをより簡潔な仕組みに変更してもらう予定です。PROCES.Sを活用して、さらなる業務効率化・自動化を進めていきたいと考えています。

成功へと導いた導入ツール

建設ITNAVI 内田洋行ITソリューションズ
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